ペットフード事件簿

中国産ジャーキー問題まとめ



2014/5/20 更新 最新情報はブログで更新しています。

中国産ジャーキー問題とは

2007年頃からアメリカで犬用おやつとして販売されているチキンジャーキーを食べた犬が病気になったという報告が相次いで寄せられるようになりました。
 
FDA(アメリカ食品医薬品局)が調査を始めましたが、共通点が中国産であるという以外、未だに原因の特定には至っていません。そのため、リコールも行われていません。
  
しかし、その後も報告は寄せられ続け、2014年5月現在、病気になったという報告は4,800件、病気になったペットの数は犬5,600匹、猫24匹、死亡報告は1,000匹以上となっています。

中国産といっても販売しているのはネスレ・ピュリナ、デルモンテなどの大手のメーカーです。ブランド名で安心はできません。
 
原因不明のまま、現在も進行中の問題です。

ペットを守るには

リコールされていないため、普通に販売されています。
 
FDAは専用ページを設け、消費者が自分で注意をするように呼びかけています。
Questions and Answers Regarding Jerky Pet Treats
 
ジャーキーはバランスの良い食事ではないため、与える必要はない。与えないことがペットを守る事になるとFDAは繰り返し注意を促しています。
 
当初はチキンジャーキーの報告ばかりでしたが、最近はカモ肉やサツマイモを使ったジャーキーの報告も含まれています。
ニュースでは"中国産チキンジャーキー問題"として扱われる事が多かったですが、チキン以外のジャーキーでも注意が必要です。

メーカー、ブランドについて

原因が特定されていないため、「問題があるブランド」ではなく、「消費者から報告のあったブランド」としての発表となっています。
 
2012年の公表で、デルモンテ、ネスレ・ピュリナなどの大手メーカーの製品が含まれている事が分かりました。どれも製造している工場が中国にあるものばかりです。
 
メーカー側は、FDAは原因を特定出来ていないと反論。 製品に問題はないという態度をとり続けています。
 
※報告のあったブランド名と件数は、下記の2012年7月の情報を参考ください。  

アメリカだけの問題ではない可能性

2012年7月に、カナダでも同様の事例が報告されたというニュースがありました。
 
Illness Possibly Linked to Chicken Jerky Treat Consumption 
CVMA(カナダ獣医師会)が伝えた内容によると、カナダの複数の獣医から中国産チキンジャーキーと関連があると思われるファンコーニ症候群になった犬のレポートがあり、FDAがこれまで調査してきた事例と酷似している。

予期される症状と検査結果

以下の症状が報告されています。
激しい症状を伴う場合や、24時間以上持続する場合は獣医師に相談することをFDAは勧めています。

病院で検査をした場合、以下の検査結果が報告されています。

これまでの流れ 2007年~2013年

ブログで紹介してきたニュースのまとめになります。
FDAやアメリカのメディアなどが発表した内容を、年代別に掲載しています。
 
2007年
9月
FDAが初めてチキンジャーキーに関する警告を発表。
70件以上の苦情が寄せられ、病気になった犬は95匹以上含まれるとされる。
この段階では、中国産という断定もされておらず、メーカーやブランドも不明。
 
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2011年
11月
FDAが再び警告を発表。
2009年の後半から2010年にかけて苦情は減少傾向にあったが、再度上昇傾向になったため。しかし、中国産という以外に原因は分からず、メーカーの特定もできていない。

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2012年
3月
NBC(アメリカの放送局)が少なくても600匹の犬が病気になったとニュースで伝える。メジャーなブランドが腎不全や慢性的な疾患と関連があると公表したが、メーカーは反論。主なメーカーはネスレ・ピュリナ、デルモンテ。

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2012年
7月

NBCがブランドごとの苦情内容や症状を公表。 メーカーは今回も関連を否定。

最も苦情の多いブランド
WAGGIN TRAIN 69件
KINGDOM PET 35件
SMOKEHOUSE 11件
CANYON CREEK 9件
BESTRO 8件

報告の多い症状
嘔吐 129件
下痢 99件
食欲の変化 81件
活動レベルの変化 89件

死亡報告のあるブランド
KINGDOM PET 1件
MILO'S PET 1件
KINGDOM PET 6件

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2013年
2月
消費者レポートによると、これまでに影響を受けたとされるペットは2200匹以上、死亡したとされる犬と猫の数は360匹。

ネスレ、デルモンテ、ハーツ社が中国産ジャーキーのリコールを発表。
しかし、これまでの中国産チキンジャーキー問題との関連は不明。メーカーも因果関係を 否定。

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2013年
6月
FDAからの公表
報告数:2674件
病気になった犬・猫の数:3243匹
死亡の報告:501件

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2013年
10月
FDAからの公表
報告数:3000件
病気になった犬・猫の数:3600匹以上
死亡の報告:580匹

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2014年
5月
FDAからの公表
FDAが受けった報告数:4,800件
病気になったペットの数:犬:5,600匹 猫:24匹 
死亡の報告:犬:1,000匹以上
(人間も3名影響を受けたと報告されています)

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